主のいない隙に車へ押し入り、金品を強奪する「車上荒らし」。

物を盗まれた挙句、車の修理費用まで負担しなければならない被害者は、当然、犯人に対する強い怒りを感じるはずです。

 
しかし、オーストラリア・パースに住むサム・デ・サイリーさんの考え方は、少々違いました。

 
彼女も先日、車上荒らしの被害にあい、所有する車の窓のうち1つが破られ、無理矢理カギをこじ開けられたといいます。

しかし、身の回りのセキュリティを高めることよりも、彼女の関心を引いたのは…「何が犯人を、ここまで追い詰めたのか」ということでした。

 
そして彼女は、マーカーでボードに自分自身の気持ちを書き、家の柵に取り付けたのです。

「私の車を荒らし続け、そしてご近所の車の窓も割り続けているあなたへ

私達はみんな、頑張って生きています。

もし、あなたが食事を必要としているのなら、食べさせます。

人の温かさが必要なら、抱きしめます。

そして、何よりも言いたいのは、私はあなたの友人になれるということです」

 
文面からは、サムさんの悲しみと、他者を思いやる温かな心があふれていました。

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インタビューを受けたサムさんは、次のように語ります。

「私はシングルマザーですから、生きていくのが大変だということも分かっています。

私だって、家族や友人たちに食事などの支援をしてもらうことがありますから。

だから怒りを覚える代わりに、このメッセージを書くことにしました。

そのほうが、誰かを助けられると思ったからです」

 
実際に、彼女の住むコミュニティでは車上荒らしの発生件数は減り、その後、彼女は被害にあっていないといいます。

犯人に気持ちが届いたのでしょうか。彼女は、しばらくメッセージをそのまま残しておくことに決めたそうです。

 
他人のものを壊したり、奪ったりすることは決して許されるべきではありません。

しかし…、「誰かがそうせざるを得なかった事情」について、少しだけ想像力を働かせることは、被害者と加害者両方を救う上で、大切なことなのかもしれませんね。

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